やくそく する 僕はずっとここにいると

精いっぱいの愛を言葉にすることを 恐れず、怠らず。

連続ドラマW北斗 -ある殺人者の回心-

 

中山優馬は、北斗を生きた。

 

このドラマを語るには、もはやこの一文で充分なのではないだろうか。

 

なかなか見る時間が取れず、

GW中に第二話から最終話を通して観るという暴挙に出ました。

でも

4時間弱、という時間を全く感じさせない作品でした。

今までに見たこともないような作品。

ドラマなんて枠には到底収まらない。

かといって映画のよう、なんて言葉にも留めたくはない。

ただひとまず私の感覚では、

端爪北斗というひとりの人間の壮絶な人生を映画のように撮った

ドキュメンタリーを見届けたような気分だな、

と感じました。

それくらい生々しいものでした。

 

最終話の後半、端爪北斗の意見陳述の場面

確かに北斗をそこに感じた。

北斗の感情や苦しさを

直接、心で感じた。

苦しいね、苦しいね、っと思った。

そうして苦しみながら心の壁を壊し

感情を、人の心を取り戻していく北斗から

目を離せなかった。

これが映像だってことを

忘れた。

 

 

実際、

現実では、人が自分の気持ちを伝えようとする瞬間というのは

人を引き付けるもの。

心を揺さぶるもの。

感動するもの。

ではないだろうか?

一所懸命に言葉を絞り出し

気持ちを曝け出そうとしているのを目の当たりにしたときに

退屈だなあ、なんて思う人があるだろうか。

ただ、それが

ドラマや映画となると

役者が一人、喋るだけの場面というのは

その人そのものの感情ではないために

面白い画になり得ないのかもしれない、普通は。

しかしそれをこの『連続ドラマW 北斗 -ある殺人者の回心-』という作品は

映像で、成し遂げている。

まるで自分が法廷にいて、

端爪北斗の意見陳述を聞いているような。

愛されることなく虐待を受けて育ち

お母さんの愛を知り

そのお母さんを失い

詐欺で最期の時間をめちゃくちゃにされた

その悲痛さが

その苦しみが

容赦なく自分の心に突き付けられ

漸く法廷で裸になれた北斗の心と

対峙しているような気になった。

ただただ、

北斗をそこに感じた。

 

映像でそう感じさせるというのは

当たり前のようでいて、非常に難しいことだと思う。

だからこのドラマは凄いのだ。

 

そしてそれは、俳優・中山優馬なくしては成し得なかっただろう。

百聞は一見に如かず。

やはり見なければわからないものだ。

ここまでだったとは。

演技が上手いとか、良い芝居だとか、

そんな野暮な言葉で片付けられるものではなく。

 

そこに北斗が存在していたとしか言いようのないお芝居、

いや、そんなお芝居という言葉でさえ無粋に感じるような、

境地に達した存在感に魅せられた。

 

瀧本監督の仰っていた

「この瞬間が撮りたかったんだ、これを撮るために3年かかったんだ」

というのは、こういうことだったのか、と肌でわかった。

 

優馬くんは

凄い俳優になったのだなあ。。

 

誇らしくて誇らしくて。

ほんとうに優馬くんのファンであることが誇りです。

なんだか、誇りだなんて言うのも最近は恐れ多くなってきてしまったなあ!

 

 

月並みな表現ですが、

北斗を生ききったことは、

優馬くんにとって大きな、かけがえのない財産になったのだと思います。

 

そして

見る人はちゃんと見てくれている、と信じています。

 

優馬くんの真っ直ぐすぎる程ひたむきな

努力や想いが

優馬くんの未来に素晴らしく繋がっていきますように。

 

優馬くんが出ていなければ見ることはなかったであろうドラマだけれど、

苦しい苦しい作品だけれど、

そんな作品に全力で向き合って、見せてくれてありがとう。

ほんとうにお疲れさま。

 

Ayana

 

p.s.

Blu-ray発売決定、おめでとう!

発表までに時間がかかったのはそれ程丁寧に作っていただけたのかな、と嬉しく思います。

今まで以上に沢山の方に観ていただけますように。

再演『それいゆ』

ああ、終わってしまった。

それいゆ。

やはり、素晴らしい舞台でした。

愛すべき

美しい

作品でした。

 

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クラシカルで趣のある新神戸オリエンタル劇場

千穐楽を見届けて、

ひたすらに

あたたかで幸せな気持ちになりました。

 

初演では、随分と私情を交えて観てしまったのですが

舞台『それいゆ』を振り返る。 - や・く・そ・く する 僕はずっとここにいると

 

今回は私自身、フラットに観ることができたような気がします。

初演とは別のところにも心が動いたり

ハッとしたりと

新たな見え方がありました。

そして

どのキャストさんからも

その役柄の生き様が

前よりもっと強く、強く伝わりました。

そのせいか、

淳一先生に対峙し感情が爆発する人々の

その思いそれぞれに

彼らの苦悩や人間臭さに

心が揺さぶられ

どんな場面でも

自然と涙していました。

 

そしてなによりも。

優馬くんの、いや淳一先生の、存在感と迫力に

前よりもっと引き込まれました。

美しいものや、それを創り出すこと

そんなことがただただ大好きな淳一先生の無垢さがより一層際立ち

一方で

自分のもとを去っていく人々への寂しさ

これでよかったのかという葛藤もまた一段と強く感じられました。

そのためか、

その矛盾の狭間で苦しむ淳一先生の苦悩が

もっともっと深く伝わって

苦しくなりました。

 

無理して自分を追い詰め

美を追い求める中原淳一

狂気でした。

泣き叫ぶ淳一先生のその迫力は増していて

心に激しく訴えかけてきて

やっぱり、涙せずにはいられませんでした。

苦しくて、苦しくて。

 

でもその狂気は、美でもありました。

それこそが中原淳一の生き様であり、美しさであるということが

中原淳一として生きる優馬くんがあまりに、あまりに凄くて

とても自然に、腑に落ちました。

 

天沢さんの言葉や

夢を再び追う舞子に救われ

輝きと晴れやかさを取り戻す淳一先生。

妥協せず信念を伝えた末、救った彼らに

今度は自らが救われた。

でもそれも、

淳一先生が美しく生きていたから。

美しく生きることは、苦しんでも、いずれ自らを救うのだと私は信じています。

逆に、自分を欺けば、必ずや自分を貶める、と。

淳一先生が今でも慕われ

こうして沢山の人々に希望と夢を与えつづけていることが証明してくれていると思います。

 

そんな先生に天沢さんは、なぜそんなにも美しさにこだわるのかと聞くとこう答えます。

 

「美しさは、世界を変えることができるからだ。」

 

この意味を私はわかっていませんでした。

私だって美しさで世界を変えたいけれど、世界を変えるのは簡単ではないよとこの台詞をどこかただ格好つけた綺麗事のように漠然と解釈していました。

でも違ったのですね。

 

美しい生き方を追い求めることで、

世界への自分の見方を変えることができる。

辛い毎日や、厳しい世の中でも

下を向いて仕方ないと妥協するのではなく

上向いて、胸張って、前!を見て

一生懸命に生きることで

自分の世界が変わって

そしてそれがいずれ、

日本中を、世界中を

美しく変えていく。

そう言いたかったのですよね。

全部ぜんぶ、繋がっていたのですね。

 

屈託のない笑顔で語る淳一先生を見て

一瞬の閃光が光ったようにハッとし

頭で理解していた淳一先生の教えが

ストンと腹落ちした瞬間でした。

 

この瞬間もまた、宝として

私の心の中に残り続けるだろうと思います。

またそれいゆから素敵な贈り物を貰いました。

 

 

ああ、他にも様々に、感じたことは沢山あるのに。

ひとつひとつ、忘れずに心の引き出しに仕舞っておきたいのに。

それらが心の中に溢れて

なかなか言葉になりません。

それはまたいずれ。

 

 

それいゆカンパニーの皆さま、

今回も前以上に、

素敵な、素晴らしい作品を観せてくださって

本当にありがとうございます。

もの凄かった。美しかった。

この舞台に再び逢うことができ

心から嬉しく思います。

それいゆ、大好きな作品です。

 

上向いて、胸張って、前。

それいゆから戴いた向日葵の種を、心の中でたいせつに、大輪に咲かせ続けたいと思います。

 

 

Ayana🌻

ジャニーズ大運動会の中山優馬がかっこよすぎた話。

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とにかく、かっこよかった。

 

男、でした。

 

 

私事で、あー見にいけないかも、、?な状況の中結局行けたのですが、

ゆるっと開演の時刻に着き、また最後までは見られませんでした。

それでも、熱闘の優馬くんを見ることができて本当に幸運だったと思います。

 

こんな大運動会を、誰が想像していただろうか。

 

正直、野球でちょろっと投げるだけだろうと思っていました。舞台それいゆ絶賛上演中だし。

ところが。

130球強を1人で投げ抜いた中山優馬

もの凄いドラマでした。

 

 

最初はにこにことそして淡々と投げていた。

桐山くんや中間くんに「ピッチャービビっとんとちゃうかー?!」と煽られてんふふっと笑う優馬くんが可愛くて。

初めから球も落ち着いていて、コースも良くて、良い球を投げ続けていた。

そんなJ-Redが大きくリード。

しかしさすがに、100球を超えたあたりから明らかに疲れが出始める。プロでも100球と言われるのだから当たり前。ましてや舞台期間中、練習もろくにしていなかっただろうに。

そしてJ-Whiteが追い上げる。

飄々と投げ続けるも、追い込まれ、初めのにこにこはどこかへ、顔が明らかに疲れていても、その真剣な顔は最高にかっこよくて。

そんな中でも力強く投げ、良い投球が出る優馬くん。

しかしついに追いつかれてしまう。

優馬いけるか?!の言葉に静かに迷いなく力強く頷く優馬くん。そんなに背負わなくたっていいのに、優馬くんはやっぱり男らしくて本当にかっこよくて。

なんと130球を超え、明らかに大変な状況。

私の周りの観客の方々も、思わず「凄い、、」「え、凄くない?!」と口々に漏らすほどの優馬くんの迫力。この試合にみんなが見入っていた。

そして桐山くんや中間くんたちが敵チームだというのももう関係なく、「ゆーま頑張れー!」「優馬優馬!」と優馬コールをしてくれた。

会場も優馬くんのひたむきな投球と完投する意思に気圧されて、自然と優馬コールが広がってゆく。

なんと素晴らしい状況なのだろうか。

 

そうだ優馬くんはこういう人だ。

 

こうやって頑張ってきた人だ。

 

大変な状況でも、辛くても苦しくても、何も言わず男らしく引き受けて、ひたむきに真っ直ぐ取り組んで、その努力と背中で圧倒し自然と理解させ応援させる。

そんな人だ。

 

そうしてピンチを投げ抜き逃げ切り、J-Redの皆が守ってくれ、

サヨナラ勝ちした。

 

熱いドラマだった。

 

凄い、よく投げ抜いた、本当にお疲れ様、と思うと同時に、

優馬くんが最高にかっこよくて、素晴らしくて、男らしくって、

ただただ大好きが溢れて、誇らしくて、

私、Ümastなの、あんな素敵な人のファンなの、良いでしょうと大声で自慢したい気持ちでした。笑

 

でもでも、優馬くんがいつも一所懸命頑張って最高のものを届けてくれているのは知っているから、わかっているから、そんなにも何もかも背負って無理しなくたっていいんだよ、自分を大事にしてねという気持ちが大きかったのも事実ですが。

 

その後も障害物競争でサラっと一位獲って

サラっと面白いコメントしたり

私は最後まではいられませんでしたが

ダンスも歌もキレキレだったようで

本当に何も力を抜かずに愚直に頑張り

またその辛さや努力を決して見せない人だなあと、今回も再確認しました。

かっこいいなあ。

色んな現場やお仕事の度、

いつもそうやって

何度も何度も惚れ直してしまいます。

 

こんな素敵な人を応援していて幸せだな。

今回もそう思う現場でした。

 

 

そして、

山田くんからのNYC発言、

NYCで固まって歌った勇気100%。

残念ながら歌うところは見届けられませんでしたが、

もし見ていたらぶっ倒れていたかも(笑)

でもまた見れる機会はあるって信じています。

 

今回の運動会はなんだか、

優馬くんを愛する仲間たちが沢山いることを特に感じられて、とても嬉しく感じました。

 

 

優馬くん、今回も素敵な姿を見せてくれてありがとう❤︎!

本当におつかれ様でした。

そして敢闘賞おめでとう。

忙しいけれど、しっかり休んでね。

またそれいゆで元気な姿を見られることを、楽しみにしています。

 

ああ、もうすぐ淳一先生にまた会えるんだなあ、、!

 

 

Ayana 

 

再演『それいゆ』を前に。

再演の観劇を迎えるにあたって、

初演の『それいゆ』では「宿題」のようなものを渡されたような、そんな気持ちでいました。

 

「あなたにとって美しさとは、

美しく生きるとは何ですか」

 

正直に言うと、わかるような、わからないような、そんな気持ちでした。

 

「自分にとって、美しく生きるとはどういう風に生きることだろうか」

「美しく生きるにはどうしたら良いのだろうか」

「美しさって結局何なのだろう」

「自分らしさってなんだろう」

 

それいゆを観てから、それらは私にとって

考えるべき永遠のテーマでした。

 

あれから1年、色んな経験をしました。

就職先が決まったり、

少し時間が出来たり、

ずっと行きたかった短期留学に行ったり、

沢山の人に会ったり。

 

一言で言うと、様々な価値観を目の当たりにして、自分の中に吸収して、自分の価値観を築きあげたような、そんな感覚の1年間でした。

 

 

そして大学の卒業式のとき、

色んな事に挑戦し頑張っていて

私にはきらきらと輝いて見えるクラスメイトから、

こんなメッセージを貰いました。

「自分らしい生き方を確立しているところが素敵だなあと思っていた」と。

 

そんなふうに思ってもらえていたとは、意外であり、光栄で、嬉しくもありました。

 

毎日を忙しなく生きる中で、

ちょっとコーヒーを丁寧に淹れたり

明るく挨拶をしてみたり

時間があれば歩いてみたり

一輪でもいいからお花を生けたり

お店でお会計をする時に一言会話をしてみたり

ちょっぴり良い器を買って大事に使ってみたり

面倒くさがらずに手をかけてお料理をしたり

逆に時間のない時は工夫したり

自分を大事にする時間を設けたり。

そんなことを大切にするのが元々好きで

中原淳一を知ってからは

更に気をつけて心がけるようになって

 

そんなふうに過ごしているうちに

自然とそれが自分らしさを作りあげてきたのかもしれない、と

クラスメイトの彼女の言葉でふっと

腹落ちしたのでした。

 

 

私なりに、今の時点での、宿題を提出したいなと思います。

美しく生きるとは、自分らしく生きること。

そして自分らしさとは、

日々を丁寧に生きること。

逆に言うと、

日々を丁寧に生きているうちに、

自分らしさというものが滲み出て、

それが美しい生き方に繋がっていくのではないかと

そんなふうに思います。

 

 

また再演を観たら変わるのかなあ。

私の人生を支えてくれた舞台『それいゆ』

今度は何を感じるのだろう、

とてもとても楽しみです。

 

胸を張って淳一先生に会いにいけるよう、

明日からの社会人生活、

忙しくてもできる限り1日1日を丁寧にしていきたいなと思います。

 

 

Ayana

 

連続ドラマW北斗 東京舞台挨拶

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何から言葉にしたらいいのか、

色んなことをいっぺんに感じすぎて

頭が、心が、付いていけていません。

 

優馬くんが身も心も捧げて死ぬ気で演じた北斗

それをついに、観るぞという緊張感

見届けなければという使命感

そんなものでいっぱいで

すごく身構えていたところに

 

 

中央扉が開いて出てきたのはシルバーのタキシードジャケットと黒の細身のパンツに身を包んだにこにこした優馬くんで

入るなり、わあ、となんだか会場の盛大な雰囲気に驚いたようでそれがとっても可愛くっていつもの優馬くんで

 

そして優馬くんが目の前に立ってくれて

 

キラキラした大好きなひとがすぐ近くにいて

 

なんてかっこいいんだろうと

 

幸せな感情が胸に溢れて

 

それ以外のことがぜんぶ頭からぶっ飛びました。

 

 

里親の近藤綾子役の宮本信子さん、

弁護士の高井聡一役の松尾スズキさん

監督・演出・脚本を手掛けた瀧本智行監督

皆さん揃うと

真っ赤なカーペットにすこしはにかんでいらっしゃるようでした。

 

そして後方のムービーカメラに目線を求められると

優馬くんが宮本さんと

「え、どれ?どれ?あれ?」って言い合っていて

それがとっても仲良さげで可愛らしくて

2人のやりとりが予告の綾子と北斗そのままで

微笑ましかった。

 

そしてステージへと移動の際

階段で宮本さんの手を引いてスマートにエスコートする優馬くん。素敵すぎる、、

ステージ上でも宮本さんと目を合わせて微笑み合うなど、インタビューで宮本さんを「本当にお母さんで。会いたいです。」と言っていた優馬くんのその気持ちを自分のことのように嬉しく感じられた。

 

最初の挨拶では

こんな風に大々的に観ていただけることが光栄ですと語った優馬くん。

 

オーディションのお話では、 

こんな作品に出逢えて本当に光栄で、絶対に北斗を演りたいと思って。取られたくない、負けたくないっていう思いが湧いてきて身震いするほど、凄く緊張して、緊張しすぎて台本のファイリングを落としたと話す優馬くん。

優馬くんにもそんな時があるのか、と正直驚き。

そしてそれを凄くゆっくり拾っていたと、余裕があるなあと思ったと明かす瀧本監督(笑)

そこでんふふ、と笑う優馬くんが

ただの優馬くんで。

ああ、優馬くんだ、って。

そして、監督が、優馬くんの目力に惚れた、半端なものは作りたくなかったから覚悟を問うて、こいつしかいないと思った、と。その言葉がほんとうに嬉しいと思ったし、そこで中山優馬に懸けてくれたこと、それは正解だったと胸を張って言えるし、ファンとして誇りでそして、有難い。

 

宮本さんも、重いけれど素敵な作品、優馬くんにこんな若さで瀧本監督とご一緒できて凄いことだと、良かったねと仰っていたのが印象的でした。

 

宮本さんについて、

「本当にお母さんで、、本当に、すごいお母さんだったんですよ。ごめんなさいね、2回同じこと言っちゃって」と言う優馬くん(笑)、優馬節炸裂(笑)(笑)

 

松尾スズキさんについて、
台本に何を書いてるのかと思ったら
監督の似顔絵だったそう。
しかもめっちゃ似てる!と。
松尾さん曰く、普段は詐欺師とか、シンナー中毒とか、そんな役ばかりだったのに、今回は真面目で遊ぶところのない弁護士役なので似顔絵でも書かないとやってられなかった(笑)とのことでした。笑
そしてクランクアップ後にお食事券を頂いたお話。美味しく頂きました、とお辞儀をする優馬くん。
優馬くんとは接見室でのシーンが長く、話すことが無くなってきて、歌手のCoccoに似てる、さかなクンに似てると言ったら「そうっすか?」と素っ気なかった、なんてお話も。

 

役作りについて、

宮本さん演じる綾子と優馬くん演じる北斗の親子愛の役作りは、たくさんお話をしたとのこと。それでお互い大好きになったのよね、ね、とふたりで向き合って微笑み合って、自然にできたのよね、ありがとう。ありがとうございます。と言い合う様子がとてもあたたかくて、絆を感じてほっこりしました。

宮本さんのクランクアップの時には、優馬くんが「お母さん、行かないで」と言ったそうで。

自分の母親にも言うたことないです、上京するかの相談でも「行っといで」「ばいばい」ってくらいだったのにと。

そんな宮本さんのクランクアップ後に4〜5日ブレイクがあり、そこから優馬くんは減量をスタートしたそう。固形物を口にせず液体だけ。部屋にはテレビも冷蔵庫も置かずケータイもなく、水と台本だけ。法廷シーン最後の2日は、法廷に立つ人間は普通眠れないだろうの思った監督に「中山、寝ないよなあ?」と囁かれ、「これは寝たらアカン」と思った、5分だけ寝落ちしましたけどと言う優馬くん、、その5分が逆にリアルで、鳥肌が立った。あんな過酷な撮影で、食べず、寝ず、だなんて。でも原作の描写でも確かに北斗は一睡もしていない。その境地へと歩み寄ったのかと思うと、、。

そして愛犬とも別居して。ドラマ撮影が終わって次の日にポスターの撮影があって、それが終わったら監督が愛犬を抱いてきたんです、夢を見ているんじゃないかって。涙が溢れました、と。。

すると監督、僕は全てが終わって号泣する準備は出来ていた、なのに優馬はニコニコしていて、で愛犬を連れてきたら涙を流して、どういうことだと、今でも納得がいかないとのこと。笑

ちなみにこの粋な演出、監督はやらされただけ(笑)だそうで、一体どなたの発案だったのだろうかという疑問。うーん、そう言いつつ実はやっぱり監督だったりして。

 

宮本さんがお話しする時には宮本さんをじっと見て、

松尾さんのお話をする時には松尾さんの方を向いて。

んふふ、と笑ったり、ひょこっとお辞儀をしたり、

観客の反応が薄い時には「え、みんな、寝てた?」といつもの調子で煽ったり。笑

ステージの上でくるくると軽快に動く優馬くんがとっても愛らしかった。と同時に、コントしている芸人みたい、と思ってしまう。笑

 

話題を変えて、

出会いと別れ、新生活のこの時期に

中山優馬くんに人生の大先輩方からアドバイスを、と司会の有村さんが促すと、

宮本さんは「そのまま、素直に真っ直ぐに進んでくだされば。」と仰って、

うんうん、本当に今の優馬くんで充分に素敵だから、そのまま真っ直ぐに進んでいってほしいですよね、と頷いていると

松尾さんは「僕はそのままでいいなんて言わない」「えっ」「これからのジャニーズを背負って立つ俳優だから、僕、プレッシャーをかけるよ。プレッシャーをどんどん感じて、大きくなってまた会いたい」

と仰って、これもまたうんうん、いやーそうなんだよ本当その通り、優馬くんはそんなポテンシャルを持った人ですよね、期待しますよねと頷いてしまった。

そして優馬くんは2人の板挟みに

「もう、僕、迷子です。笑」

このやりとりがとっても面白くて、可愛くて、優馬くんを2人で取り合ってるんじゃないかという構図にさえ見えました。

瀧本監督は、「優馬、英語、もうできるよな?」へらっととぼけて笑う優馬くん、「あのーあれ、ちょっと、耳の調子がおかしくなりました、聞こえへんかった。笑」監督は「約束しましたから。言葉の問題だけだよー。日本の俳優もいいけど、視野を広げて、世界に進出してほしい」ともの凄い言葉をかけてくださいました。

世界なんて、さすがに簡単じゃないけれど。

でも優馬くんの魅力を見出し、ポテンシャルを見込み、これからを確信し期待してくださっている、

大先輩の皆さまからの言葉たちがとても力強くて、うれしくてうれしくて、泣きそうになりました。

きっとこの北斗での出逢いを優馬くんはこれから幾多もの方向に繋げていくんだろうな。

このひとの可能性はほんとうに計り知れないと思う。

 

 

最後の優馬くんの挨拶。

「端爪北斗という人物の人生が描かれています。プロ集団の中に自分も参加させていただきまして、全身全霊、という言葉じゃ軽いんですが、全員が全力で作り上げた作品ですので、1話から5話、最後まで見届けてください。」

 

相変わらずこわばった表情?のスチール撮影(笑)のあと、

主演の優馬くんから一言。

「目を背けたくなる描写や辛くなる場面、あるとは思いますが最後まで見届けてほしいと思います。重い作品なので最後、明るく。

北斗、全部観てねっ♡!」

えええーっ。心の中で絶叫。いや声漏れてたかも。そう来るか!!!さすがすぎる、可愛すぎる、なにそれ、

これはもう、観るしかないですよ皆さん。

 

そんなに可愛く明るくお願いしなくたって、

優馬くんの覚悟を、尽力を知ったからには

大丈夫、全力で見届けるよ受け止めるよと、

もう私は腹を括っていたけれど。

でもまた更に色々なお話を聞かせていただいて、優馬くん直々にお願いされて、改めて、

『北斗 -ある殺人者の回心-』

この作品を、心の眼までしっかり見開いて、見届けたいという思いでいっぱいになりました。

 

 

そんな気持ちで迎えた、

ついに北斗を観る瞬間。

 

拘置所に居る北斗の瞳が、冷たくて、

まるで死んだように輝きを失っていて

それなのに何かを孕んだ

その視線から目が離せなかった。

 

あんなにキラキラと輝いた瞳で

レッドカーペットを歩いてきた人と

同じ人だなんて到底思えなかった。

どうやったらあの輝きを消せるのだろう。

なんて、なんて俳優なんだろう。

ぼんやりとそんな悲鳴が心に湧きつつも

観ているうちに、

そんなことも考える暇も隙もなくなり

北斗の壮絶な過去を共に旅した。

 

北斗のナレーションが切なく響く。

 

村上淳さんのお芝居がもの凄かった。

橋爪至高の言動に、存在に、

北斗と一緒に怯え、

いなくなると、

思い出したかのように、いつの間にか張りつめていた呼吸をして、握りしめていた拳を緩める。

 

些細なはずの音が強調されているのが印象的で、こわかった。

 

会場の皆が、息を飲んで観入っていた。

 

フィルムの世界に飲み込まれたようでした。

 

演じているのは23歳の中山優馬のはずなのに。

映像の中にいるのは中学生の北斗でした。

 

目のお芝居が圧巻だった。

 

結末を知っていても

どうか救われて、救われて、誰か、誰か助けてあげてと願わずにはいられなかった。

 

第2話予告で漸く、

里親の綾子と笑う北斗を見て

少しのその幸せに涙が出て

それなのにその後の予告で殺人を犯す北斗を見てしまうと

どうにもならない感情を胸に抱えて

息を詰めたような緊張感のままで

試写会を終えました。

 

5時間ぶっ続けで観たほうがよかったかもしれない。

それくらい、第1話のみを観ても、この作品がどこに行き着くのか、どう受け止めたらいいのかが掴めない。

WOWOWぷらすとで皆さんが口々にそう言ってらっしゃったのが今はよくわかります。

 

最後まで、最後の一瞬まで見届けたら、

一体何を思うのだろう、感じるのだろう。

楽しみに、見届けたいと思います。全力で。

 

 

16/03/2017

Ayana

※舞台上でのお話の時系列はいくつか入れ替わっていると思います

舞台『それいゆ』を振り返る。

れいゆ再演のお稽古も始まったようで。

それいゆ | イベント | 関西テレビ放送 カンテレ

 

桜井日奈子ちゃんのツイートと

桜井日奈子 on Twitter: "稽古が、はじまる ε=ε=ε= ┌(;´゚ェ゚)┘"

演出の木村さんのリプライに

木村淳 on Twitter: "@hinako_incent そうだ❗稽古が始まるのだ❗by 道場長"

ほっこり。

殊更に厳しくなるのだろうなあ、木村道場。笑

 

せっかくブログを始めたので、

今のうちに、初演のそれいゆで感じたことをまとめておきたいなあ、と思います。かなり私情が入りますが(笑)。

 

パンフレットと、舞台鑑賞後に書いた台詞。

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ずっと飾ってあり、何度も読んでいます。

読み返す度に、いや、思い返すだけで、

あの舞台を観たときのあたたかな気持ちが蘇ります。

心に残る舞台。

あの舞台の素敵な空気は、とても不思議なものだったなあと思います。

 

初演『それいゆ』の上演時、

私は就活中でした。

更に状況を詳しく言えば、

3月に情報が解禁されて自分が良いと思っていた方向に頑張っていたのに、

力み過ぎたせいか

ご縁が無かったか

上手くいかず、

受けていた会社全ての選考に落ち

合っている、上手くいくと感じた第一志望の会社も最終面接を前に不合格となった時でした。

つまり、どん底

普段は楽観的な私ですが

さすがに、自分の生き方やヴィジョン、選択が間違っていたのか?と迷いが生じていました。

というのも、

私は元々こだわりが強く、妥協ができないタイプ。

好きなものはとことん追求する。

他人と同じは嫌。

大衆に流されたくない、自分を持っていたい。

そんな人です。

そして就活においても、

自分の考え、信念に合わない事をしている会社はどうしても受けたくない。そんな気持ちが捨てられず、元々受けた会社の数も少なかった。

今考えたら視野が狭かったなあと思いますが、

それでも必死で頑張っていました。

そもそも、高校までも大学でも一生懸命に、バイトでも学業でも自分でよく考えて何でもより良くしようと取り組んできて。

それを面接で話しても。

良い子ぶっているように聞こえるのか、

どうも上手くいきませんでした。

そうなると、どうしても

そうやって真面目に頑張ってきたことが間違いだったのか、と疑問を感じてしまうもの。

良いと思っていた指針を失って、

私の心はグラグラに揺れていました。

 

そんな時に観たのが、この『それいゆ』だったのです。

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今考えると奇跡のような出逢い。

ほんとうにあの時『それいゆ』に、淳一先生に、出逢えてよかったと心から思います。

いや、もしも出逢えていなかったら、

今の私はいなかったかもしれません。

 

舞台の序盤では

女性を、世界を、美しくしたいと、

自分の信念に希望をもって

はつらつと活動する淳一先生。

しかし、

時局が変わっていくと

その信念が社会には、まかり通らなくなっていく。

五味喜助のように、器用に立ち回り、社会の流れに沿い、上手く、楽に生きる人もいる。

美しい綺麗な生き方ではない。けれど、それも人間らしくてひとつの生き方。そして、そのほうがもしかしたら楽なのかもしれない。

でも妥協できない淳一先生にはそんな生き方ができなくて。

そうして中原淳一は、自分の生き方が間違っていたのかと、美しく生きるとはどういうことなのかと、悩み苦しんでゆく。

そんな淳一先生の姿が、当時の自分に重なったのでした。

「自分自身が追い求めることもなく、工夫することもなく、そのあたりで手を伸ばせば誰でも手に入る服を着て、他人がいいよと言ったものをさも自分が欲しがっていたかのように錯覚しながら買い漁り、味も知らない評判の店で食事をして満足し、流行という言葉に飛びついて、同じ音楽を聞く。そんな生き方の、、そんな生き方の何が美しいんだ!!!」

そう叫ぶ中原淳一の叫びは、私の叫びでもありました。

顔を歪めて泣く淳一先生と一緒に、私も泣きました。

 

そんな淳一先生に、

「間違っていましたよ。…でもあなたは誰よりも美しく生きていましたよ。中原淳一の生き方は、他のどんな人の生き方よりも美しい」

と語りかける天沢栄次。

今度は温かい涙が私の頬を伝いました。

淳一先生がふっと救われたような表情を浮かべるのと一緒に、私も救われた気持ちになりました。

 

妥協せずに、自分の信念を持ち、美しく生きることは、とても難しい。社会と矛盾することもあり、その大きな波に流されずに抗うことは苦しい。

それでも、信念を捨てずに一生懸命に生きることこそ、美しい。

天沢さんと、淳一先生に、自分の生き方を肯定してもらえたような気がしました。

私なりの美しい生き方を、拘りを捨てなくても良いのだと。

上手くいかない時や、世の中にまかり通る矛盾や醜さにぶち当たる時もある。

だけど、拘り続けることは美しいと。信念を持ち続けても良いのだと。

そう背中を押して貰えたような気がして。

苦しかった心があたたかなものに包まれ、

ほぐれてゆくのを感じました。

次から次へと溢れる涙を止めることはできませんでした。

 

そして、

一度は夢を諦めた舞子も輝きを取り戻し、

再び中原淳一の元へやって来て、

晴れやかな顔の淳一先生がドレスを渡し、舞子に語りかけます。

「汚れれば、洗えばいい。破れれば、繕えばいい。その方がただ飾られてホコリをかぶっているよりもドレスも美しく存在することができる。そのドレスと共に美しくありたまえ。努力を惜しまず、精一杯汗かいて、自分自身の夢を追い求めること。素敵な服を着て、満足するのではなく、そのドレスに見合った素敵な自分になろうとすること。そして他人の価値観ではなく、自分の価値観を磨きあげること。美しく生きるとはきっとそういうことだ。」

 

この台詞に私はハッとしました。

私はもっと表面的な美に拘っていたかもしれないと。

どんな事も、涼しい顔してさっとやり遂げるのがかっこいいと思っていた。

就活だって、自分に合ったものを見抜いてそれを手に入れられたらそれが良いと。

でも、がむしゃらにもがいたっていいんだ。

かっこ悪くたって、失敗したっていいんだ、

それこそが、その努力こそが本質的な美しさなのだと

気づいた瞬間でした。

 

最後、客席に語りかける淳一先生に私は、

自分の中の美しさを一所懸命に努力して追い求めます、と

心から誓いました。

嗚咽を押し殺しながら、泣き続けながら、ひまわりの中で微笑む淳一先生に、誓いました。

 

 

 

そうしてブルーシアターを後にする私の心は

とても晴れやかで、軽やかで、

「上向いて、胸張って、前!」

その言葉とともに、何でも出来そうな気がしました。

素晴らしいこの舞台を、宝箱にしまって、いつでも取り出せるように心の大事なところに置いておいた、

そんな感覚でした。

 

そして私はそんな吹っ切れた、清々しい気持ちで、

就活の再スタートを切れました。

不思議なくらい、

自分らしく、明るく、胸を張って選考に臨めるようになり

そして無事に、自分の信念に沿った、素敵で個性のある会社にご縁を戴きました。

 

こんなに人の心を揺さぶるほど、

心を込めて、この『それいゆ』という舞台を作り上げてくださった

星のような座長優馬くん、

素敵なキャスト一人ひとり、

素晴らしい脚本を書いてくださった古家さん

厳しく演出なさった木村さん

沢山のスタッフの方々

今も中原淳一の信念を伝え続けるひまわりやさん

そして天国の中原淳一さん

皆さまに、心からの感謝でいっぱいです。

 

だから、再演が決まって本当にうれしかった。

そして私もまたひとつ困難を乗り越えて

社会人となる4月にこの舞台に再会できることに

とてもわくわくしています。

 

モノと情報で溢れて

いき苦しくて

自分が本当に「美しい」と思うものを見つけ出すことの難しいこの時代に

美しい生き方、つまり自分らしい生き方に

より多くの人が、この再演『それいゆ』で出会えますように。

1人でも多くの人が美しく豊かな心で生きて、

日本中が美しくなって、

世界がもっと美しくなりますように。

中原淳一の意思を受け継いで、

そう心から願って止みません。

 

純白な淳一先生や

たくましい舞子

真っ直ぐに成長する天沢さん

人間らしく

自分なりの正当性で生きる五味さん

嫉妬と闘う山嵜編集長

妥協し世の中に求められる桜木くん

 

魅力的な一人一人のキャラクターに

今度の再演ではどんな風に出逢えるのか

とても、とても楽しみです。

 

上向いて、胸張って、前を向いて

淳一先生に再会できるよう、

のこり1ヶ月、

精進したいと思います。

 

 

Ayana 

連続ドラマW 北斗 と、俳優 中山優馬。

優馬くんはこれまで、

数々の凄い事をこなしてきたけれど。

 

ここまで衝撃を与えたお仕事は初めてだろう。

 

連続ドラマW 北斗 -ある殺人者の回心-|WOWOW

 

少しずつ撮影の目撃情報は上がっていた。

そして、それがWOWOWのオリジナルドラマであることもわかった。

私の家は昔からWOWOWを契約していて、

ドラマの質が高いことを知っていた。

だからこのお仕事を聞いて最初に思ったのは

俳優として認められたのだ、

これはチャンスだ

ということだった。

 

ただその分重たいテーマが多いことも知っていた。

今回はどんな話なのだろう。

調べるとかなりヘヴィーな内容だとわかった。

 

そして公式発表がされた。

偶々滞在していたロンドンでそのビジュアルを目にした時の衝撃は、今でも忘れられない。

 

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※拾い画

 

殺人者の役をやってみたいと

優馬くんが言っていたのは知っていたけれど。

原作も知っていたけれど。

 

それでも、

あのかっこよくて、可愛くて、お茶目で面白くてゆるくて。

そんな優馬くんはこの写真からは微塵も感じられなくて、

その視覚からのアプローチが半端じゃなくて

ああこの人はもの凄い俳優なのだと

凄い境地に入り込んだのだと

痛感した。

 

勿論私はアイドルな優馬くんも同様に大好きだけれど

俳優としての中山優馬の可能性にはとても期待していて

その可能性の爆発する瞬間がこの北斗なのかもしれないと

そう思うと、そんな凄い彼への感情が止まらなかった。

 

普段、あまり重たいドラマは観ない。

連続ドラマWも、正直ほとんど観たことがなかった。

 

でも、これは見届けたい、これは見なければと

自然とそんな気持ちにさせられた。

 

 

そして原作を読んだ。

難しい、と思った。

あまりにも本質的で、深くて重くて。

正直読む前はただ虐待と殺人の話だと思っていたので面食らった。

これをどう受け止めて、考えたらいいのか?

わからなくてわからなくて、頭が狂いそうだった。

それと同時に。

優馬くんは一体これをどう受け止めて、解釈して、自分の中に落とし込んで、北斗を演じたのだろう。

純粋に興味深いと思った。

それを見届けたいと思った。

ああ楽しみだ、と思った。

 

次第に情報も増えてきて、

雑誌でインタビューが多く載った。

読めば読むほど、いかに優馬くんがとてつもない覚悟で、身体を精神を削って北斗を演じたか、いや、北斗を感じ北斗として生きたか、と言ったほうがいいだろう、その尋常じゃなさが伝わって、鳥肌が立った。

そしてそんな優馬くんの覚悟を知れば知るほど、何と表現したらいいのか、ゾクゾク感のような、そんな期待感が膨らむばかりだった。ただただ、優馬くんが文字通り死ぬ気で演じた北斗を見届けるのが、そこまで身を捧げたお芝居を見ることが、ひたすら楽しみで仕方がない。

 

私は中山優馬は、唯一無二の俳優ではないかと思っている。

 

俳優と言っても、色々な種類の役者がいる。

役に成り切る役者。

役に入り込む役者。

上手く演じる役者。

役に自分を寄せる役者。

自分の色を完全に消して役の色で上書きする役者。

役と共鳴する役者。

役と自分とを完全に切り離す役者。

 

勿論役によっても変わるのだと思うし、

優馬くんも今までその役や演出によってアプローチを変えてきたと思う。

ただ、中山優馬という俳優は、

あえて中山優馬というフィルターを通すことで

圧倒的な説得力をのせてくる、

そんな役者だと私は思っている。

見ているのは中山優馬だけど

彼の持つ何か。影なのか、美なのか、人間らしさなのか、

それを通して、

その奥に、その役を、その役の感情を、ダイレクトに感じるのだ。

その役が似合っているとかそんな次元でもなくて。

今までやってきたどの役も、中山優馬だからこその重み、凄みがあった。

そしてこの北斗という難しい役柄もきっとそうだったのだろう。

「北斗は中山優馬にしか演じられなかった」(連続ドラマW北斗公式ホームページ、瀧本監督コメントより)

という言葉からも伺える。

かと言って、ここまで全身を捧げられる役は、そうないだろう。

そしてそれをぶつけられる制作陣も最近はなかなか珍しいだろう。

優馬くんは、もの凄い役に出逢ったのだな。

だから、このドラマを、しかと見届けたいと

心から思う。

俳優・中山優馬のターニングポイント。

まずは試写会で見届けられる幸運に感謝をして、

精一杯大きなスクリーンから優馬くんと他キャスト、制作陣の覚悟を受け止めて

観てきたいと思います。

 

 

あやな